私の知人に、新しい本を読むたびに、その内容を感動をもって語る人がいます。俗にいう「受け売り」です。周囲の人たちからは「ああ、またか」と冷やかされたり敬遠されたりすることが多いそうですが、めげずにその感動を人に伝えています。これはなかなかできることではありませんし、勉強法としてはかなり合理的です。というのは、本などを読んで、自分が勝手に感動したことであっても、嫌味なく人に語れれば何よりも復習になるからです。それにもっと大切なことは、読んだ本の受け売りであったとしても、自分の頭の中に入ったことを発表する機会が得られることです。これは、記憶の大切なアウトプット・トレーニングになるのです。私は、勉強においては発表の垂要性を主張していますが、その機会をこのような形で日常生活の中でつくる姿勢は見上げたものです。別の方法として、会社のミーティングを発表の場として利用することもできます。これならば、聞くほうも「ああ、またか」と投げやりな態度で聞くわけにはいきません。うまくすれば、質疑応答があったり、上司からさらにくわしいレポート提出を求められたりすることもあります。そうすることで、よりレベルの高いアウトプット・トレーニングができるのです。