精神科領域はまったくの門外漢

2012.02.08

クリニックから寄せられた情報によれば、彼女は「境界性人格障害」と診断名がついていました。当時はそんな病名はまるでなじみがなく、「心を病んでいる人なんだ」という程度の浅い理解しかなかったのです。精神科に移ってから学んだところによると、境界性人格障害は、自己同一性の障害、不安定性、衝動性、抑うつ性の強い人格障害です。形としては、「この人はいい人」「この人は悪い人」と他人に対する評価が極端な上に変わりやすく、かつ見捨てられる不安から、人と距離がとれないため、対人関係に難が出やすい。また、強い衝動性を持つため、自傷行為や、他人への攻撃に走りやすいのです。今ではこうした患者さんと実際にかかわり、この病気についてなんとなくわかるようになりました。でもこの時はまだ内科が専門だったため、精神科領域はまったくの門外漢。「人格障害なんて言うけど、いい人だよね。